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ローカル5⑦ ~ローカル5Gを構成する機器について ~

はじめに

これまでローカル5G の免許申請など主に仕組みについてのお話をしてきましたが、今回はローカル5G を構成する機器についてお話をしたいと思います。

今回の登場人物(弊社HPからの引用)

UE(User Equipment)

図の一番左にある機器のことです。通信を行うための端末で移動機とも呼ばれます。形状としてはスマートフォンタイプのものや、ルータタイプの CPE と呼ばれるものから、USB端子に接続して PCの通信を5G化するドングル型と呼ばれるものなど様々な種類があります。

RU(Radio Unit)

基地局のアンテナ部分です。UE と電波を送受信したり、DU と通信したりします。アンテナは基盤にアンテナ素子を配置したものが一般的ですが、オプションとして物理アンテナを装着できるものもあります。免許申請における基地局とは RU のことを指します。LTE(4G) では RRH と言われます。

DU(Distributed Unit)

子局と呼ばれることもあり、主に信号の変調復調(アナログ ⇔ ディジタル)をしたり、欠損した信号の再送を行ったりします。形態としては専用の筐体のものもありますが、最近では汎用サーバーにインストールしたり、仮想化するのが主流となっています。

CU(Central Unit)

親局とか集約局呼ばれることもあり、主に複数の DU の制御を行ったり、UE と基地局間の通信プロトコルである RRC(Radio Resource Control)の制御を行います。DU と同様に汎用サーバーへのインストールや仮想化するのが主流です。LTE(4G) では CU と DU を合わせて BBU と言われます。
また、RU/CU/DU を一つの筐体に収めた gNB と呼ばれる機器も存在し、主に CU/DU(汎用サーバー)の設置が難しい屋外で使用されています。LTE(4G) では 同様の装置は eNB と言われます。

5GC

5G 用のコアネットワークです。コア言われるように5G に限らずモバイルネットワークにおける中核となる部分です。役割は様々で一例としては通信する際のユーザー情報が正しいかを確認したり、インターネットに繋げる際の仲介役をやったりします。それぞれの役割毎に NF(Network Function)と呼ばれる
アプリケーションのようなものが存在します。
形態としては CU/DU と同様に汎用サーバーへのインストールや仮想化の他にクラウド化する場合もあります。

GPS

基地局間の時刻同期をするために GPS から時刻情報を取得します。時刻情報取得の方法としては GPSアンテナ を GMC(Grandmaster Clock) に接続してスイッチ経由で基地局に広報するのが一般的です。GMC を介さずに基地局に直接 GPSアンテナを接続することで時刻情報を取得することもできますが、その場合は、基地局の数だけ GPSアンテナが必要にあるので現実的ではありません。

スイッチ

CU/DU と 5GC の光ケーブルを集約するスイッチです。スイッチの種類によっては GMC 機能を内蔵したものもあります。

おわりに

今回はローカル5G を構成する機器についてお話をしました。5GC に関しては様々な NF が存在し、一度に紹介するのは難しいので機会があれば今後、何回かに分けてお話したいと思います。